私とあなた:学生に教えながら感じること
PEERSつれづれ私は大学で、保育士を目指す学生を教えています。担当する科目に「保育内容の研究(人間関係)」という授業があり、いつも最初の授業で次のようなことを尋ねています。
「“私”と“あなた”のあいだに線を引いてください」
多くの学生が両方に矢印がある線で引きます。自分とだれかが、お互いに関わり合うことを示すのは簡単なようです。
そこで、次にもう1つ質問してみます。
「“私”と“あなた”と“あなた”のあいだに線をひいてください」
大抵の学生は、少しためらいながら、それぞれのペアのあいだに一本ずつ、双方向の矢印を引きます。そこで次のように話します。
「“私”を“親”に、“あなた”を“姉”に、もう一人の“あなた”を“弟”に、置き換えてみてください」
すると、自分が引いていない線に気づく学生が出始めて、“私”から“あなた”と“あなた”を結ぶ線のあいだや、“あなた”から“私”と“あなた”を引く線の間に矢印を引いたりします。
人同士がどのように関わっているのかばかりでなく、自分がその関係性にどう関わるかという視点は、たくさんの子どもたちと関わる保育士にとってはとても重要な資質です。学生には、この質問を通じて自ら気づいて欲しいと考えています。
私自身は、姉と弟から成るきょうだいの父親でもあります。二人の子ども同士の関係には翻弄されることばかりですが、母親とともに、2人の関係にどう関わるかを日々考え過ごしています。そんななか、ご協力いただく皆さんの調査から、
「ああ、皆さん同じなんだなぁ」(笑)
と、勇気づけられることが多くあります。
子育ての“同志”である皆さんの声をまとめることで、多くの方に少しでも役立つ知見をお伝えしていきたいと思います。